日帰り大腸ポリープ切除

大腸ポリープについて

大腸にできる「いぼ」の様な隆起性の病変を大腸ポリープといいます。大腸ポリープは大きく分けて腫瘍性のものと非腫瘍性のものとに分けられます。
非腫瘍性の大腸ポリープは、そのほとんどが健康を害することがないことから放置しても問題ありません。一方、腫瘍性の大腸ポリープはそういったわけにはいきません。腫瘍性の大腸ポリープには、その8割以上を占める「腺腫」と、悪性である「癌」が含まれます。「癌」であれば切除しなければいけないのは当然ですが、良性とされる「腺腫」も必ずしも放置して良いわけではありません。その理由は、良性の「腺腫」も下の表のように、大きくなるにつれて「癌」を含むようになるからです。腺腫の担癌率(癌が含まれる比率)は論文によって違いがありますが、大まかにまとめると次のようになります。

大腸ポリープの大きさ(径) 担癌率(癌が含まれる比率)
5mm未満 約0.4%
5~10mm 約3.4%
10~15mm 約12%
15~20mm 約20.7%
20~25mm 約26.6%

腺腫の性質によっても癌化率は異なりますが、この表からも、径10mmを超えると担癌率が急に上昇するのがわかります。小さい段階で発見して切除することが、最も効率的に「大腸がん」を予防できる方法であるということがご理解いただけるかと思います。

大腸ポリープの治療法

前述のように腫瘍性の大腸ポリープが治療対象となりますが、そのポリープが「腺腫」なのか、「癌」であるのか、さらに「癌」であれば腸の壁の奥深くへ癌が広がっているかどうかで治療法が異なります。内視鏡検査時に、通常の観察方法に加えて、強調画像や色素散布法を駆使して、大腸ポリープの質的診断と広がりを評価して、以下の治療法を選択することになります。

  1. コールドスネアポリペクトミー
    (Cold snare polypectomy : CSP)
  2. ホットスネアポリペクトミー
    (Hot snare polypectomy : HSP)
  3. 内視鏡的大腸粘膜切除術
    (Endoscopic mucosal resection : EMR)
  4. 内視鏡的大腸粘膜下層剥離術
    (Endoscopic submucosal dissection : ESD)
  5. 外科手術
    (腹腔鏡下、ロボット支援下、開腹)

※①②③は日帰り可能、④⑤は入院。
※①~④の治療法は内視鏡を用いておこなう治療法で、⑤は外科手術です。病変が腸の壁の奥深くまで広がっている場合には外科手術の適応になります。また、内視鏡治療をおこなった場合でも、切除した組織の顕微鏡検査の結果により追加で外科手術を要することがあります。

当院では、日帰り治療が可能な①~③の治療をおこなっています。

コールドスネアポリペクトミー
(Cold snare polypectomy : CSP)

輪の形にした金属ワイヤーでポリープを締め付け切り取る方法です。下述のHSP、EMRなどのように電気を流してポリープを焼き切る方法と比較して、出血や穿孔(腸に穴が空くこと)の発生率が低い点でとても有用な方法です。その安全性から当院でも積極的にCSPをおこなっています。しかし、CSPで切除できるポリープは、径10mm未満と小さいものに限られており、しかも癌の可能性がある病変や茎のあるポリープでは、下述のHSP、EMRなどの方法で切除する必要があります。

ホットスネアポリペクトミー
(Hot snare polypectomy : HSP)

主に茎のあるポリープに対しておこなう治療法です。方法は、輪の形にした金属ワイヤーでポリープの茎の部分を締め付け、ワイヤーに電気を流してポリープを茎の部分で焼き切ります。

内視鏡的大腸粘膜切除術
(Endoscopic mucosal resection : EMR)

上述のCSPが対象としているものより大きいポリープや、癌の可能性のあるポリープに対しておこなう治療法です。方法は、以下のサイトをご参照ください。

重要

HSPとEMRはともに電気を流して焼き切る方法です。焼き切った直後に出血することは少ないのですが、治療後しばらくしてから出血をおこすことが時々(報告によると、後で出血する頻度は1.1~1.7%)あります。熱で焼き切った部分は「やけど」のような状態になり、「やけど」の部分は壊死をおこし時間とともに剥がれ落ちます。壊死した部分に太い動脈があると出血をきたしてしまいます。また、「やけど」の広がりが腸の壁深くまで伝わってしまうと、腸に穴が空いてしまいます(報告によると、穿孔の頻度は0.58~0.8%)。穿孔するとほとんどが入院のうえ外科的治療を必要とします。こういったことから、クリニックによってはHSPやEMRなど電気を流して焼き切る治療法を敬遠し、他の医療機関に紹介しています。

内視鏡的大腸粘膜下層剥離術
(Endoscopic submucosal dissection : ESD)と
外科的腸切除
(腹腔鏡下、ロボット支援下、開腹)

通常数日の入院を要するため、治療法の詳細は省略します。

ポリープ切除実績

大腸内視鏡検査
(検査のみ)
日帰り大腸ポリープ切除
令和6年10月1日
~令和7年9月30日
995件 548件
令和5年10月1日
~令和6年9月30日
902件 364件
令和4年10月1日
~令和5年9月30日
910件 207件
令和3年10月1日
~令和4年9月30日
812件 154件
令和2年10月1日
~令和3年9月30日
778件 111件
平成30年10月1日
~令和元年9月30日
839件 118件
平成29年10月1日
~平成30年9月30日
777件 65件
平成28年10月1日
~平成29年9月30日
723件 65件
平成27年10月1日
~平成28年9月30日
456件 49件

当院では、大腸ポリープの大きさ・形状から適切な治療法を選択し、CSP、HSP、EMRの適応であれば、その場で切除が可能です。また、数日の入院が必要とされるESD、外科的腸切除の適応と考えられた場合には、平塚市民病院、平塚共済病院、東海大学付属病院等をご紹介しています。

検査費用

大腸ポリープ切除 20,000円~30,000円程度

※3割負担の場合の費用概算です。1割負担の方は上記の1/3程です。
※処方箋料などは含まれておりません。

Contents

  • 内科

    風邪、花粉症、生活習慣病などの一般内科疾患から、各種慢性疾患まで、患者様の身体の問題を総合的に判断し、適切な治療、管理を行っています。

  • 外科

    すり傷・切り傷、やけど、咬傷などといった外傷全般をはじめ、ケガに対する治療の他、粉瘤・いぼの切除も行っています。

  • 消化器内科

    経験豊富な消化器外科専門医がおなかの触診所見、採血、腹部超音波検査そして内視鏡検査などを行い、適切に診断、治療を行っています。

  • 肛門外科

    痔の診察、治療を専門的に行います。排便時に出血を認める方には、大腸癌、直腸癌の可能性もあり、痔の治療に加えて大腸カメラ検査を行う場合があります。

Surgery

肛門外科

苦痛の少ない、日帰りで可能な痔の手術

肛門外科では、痔の診察や治療を専門的に行います。手術が必要な場合、日本外科学会専門医・指導医の医師による苦痛の少ない日帰りの痔の手術も行っています。

肛門外科(痔の日帰り手術)
Gastroscopy

胃の内視鏡検査

不快感を感じにくい経鼻内視鏡検査

超細径のファイバースコープで舌のつけ根・喉の奥に触れず、不快感や吐き気を感じにくい胃内視鏡検査を行っています。

胃内視鏡検査
Colonoscopy

大腸の内視鏡検査

日本消化器内視鏡学会専門医、指導医による
内視鏡検査

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医による、苦痛の少ない大腸内視鏡検査を行っています。

Medical Checkup & Vaccination

  • 健康診断・検診

    平塚市こくほ特定健診、胃・大腸・肺・前立腺などの各種がん検診を行っています。

  • 予防接種

    各種予防接種、高齢者用肺炎球菌ワクチン予防接種、大人の風しん予防接種を行っています。

初診受付サービス